この記事のポイント
  1. 土地・建物以外にも固定資産税がかかることを知らない人
  2. 減価償却を行う固定資産の固定資産税を知りたい人
  3. 償却資産の固定資産税の詳しい注意点を知りたい人




事業用のパソコンなどにも固定資産税がかかります

固定資産税というと一般的に土地・建物しか該当しないように思われがちです。

しかし、事業用で使う場合、パソコンやエアコンなどでも固定資産税が課税される可能性は十分にあります。

個人事業主や会社が固定資産として認識していて、減価償却を行う固定資産(償却資産と呼ばれます)の合計額が150万円以上になると償却資産にも固定資産税が課税されてきます。

例えば、パソコン・エアコン・応接セット・塀・フェンス・自動販売機などが課税の対象になります。

ただし、減価償却を行う資産のなかでも、車だけは別に自動車税を払っているため課税の対象にはなりません

償却資産に関する固定資産税の計算方法・申告書の提出時期・納税時期等

計算方法について

固定資産税と同じため、償却資産に対して1.4%の税率で固定資産税が課税されます。

なお、償却資産の固定資産税の免税点は150万円ですが、150万円以上の場合は「償却資産の総額」に1.4%が乗じられることになります。

150万円を差し引いて1.4%ではないので注意してください。

個人事業主や会社は自分で具体的な償却計算をする必要はありません

取得した償却資産の種類と金額等を償却資産申告書に記載して、市町村に提出すると市町村側で自動的に計算をして納付額を決めてくれます。

よって、個人事業主や会社は、漏れなく取得した償却資産の種類と金額等を把握しておくだけで大丈夫です。

償却資産申告書の提出時期について

前年中(前年1月2日〜当年1月1日)までの間に増減した償却資産を1月31日までに償却資産申告書の形にして市町村に提出します。

償却資産の増減がない場合でも、償却資産申告書の提出が必要という建てつけになっています。

納税時期について

6月上旬に納税通知書が届きます。

総額で150万未満の償却資産しか所有していない場合は、課税対象ではないので、納税通知書は届きません。

通常の納税時期は、年4回(6月、9月、12月、翌年2月の場合が多い)で、6月上旬に送られてくる納税通知書に納付期限が記載されています

よくある注意点と質問

よくある注意点

償却資産申告書を提出しておけば、後は、市町村が自動的に納税額を計算してくれるので、個人事業主や法人は決められた通りの納税額を払えばよいだけです。

ただし、償却資産申告書は記載漏れが非常に多い申告書です。

事業用のエアコンやパソコンなどが償却資産である事は分かりやすいのですが、屋外の照明設備、監視カメラ設備、LAN設備、電気や水道の引込工事、駐車場設備の一部、駐輪場設備、塀、門扉、フェンス、メールボックスなどは、たとえ建物と一体に見えても、償却資産として申告しなければならないので注意してください。

イメージとしては、建物から引き離しても独立した固定資産として利用できるものは、建物内にあっても償却資産になるということです。

また、賃借している店舗や事務所の内装を変えたり、造作をした場合の費用についても、償却資産税の対象になりますので、賃借人は忘れずに償却資産申告書を提出してください

もし記載漏れが見つかった場合、5年間遡って修正申告をすることもできますが、追徴課税されてしまう可能性もありますので、絶対に忘れない方がよいです。

よく質問される事項のQ&A

償却資産の申告を忘れた場合や申告を意図的に外した場合はばれますか?
当然バレます。
市区町村の職員は見回りをしたり、書面で問い合わせをしたりしています。
その際に、市町村の職員に償却資産の申告漏れが疑われると固定資産台帳や決算書の提出を求められることになります。
不動産賃貸業で中古不動産を購入した時は償却資産の申告をしなければなりませんか?
償却資産の対象物があれば、申告をしなくてはなりません
不動産賃貸業で購入する中古不動産は、土地・建物がメインになりますが、厳密に区分けできれば、構築物や建物付属設備なども含まれています
よって、建築当時の見積書などが不動産売買契約時に貰えて、構築物や建物付属設備を区分けできるならば、原則通り、償却資産税の申告対象が存在すると考えられます。
ただし、不動産売買契約を行うまでに、建築当初より年数が経ち過ぎていて、売主が建築当時の見積書を持っていない場合が圧倒的に多いです。
その場合、構築物や建物付属設備の情報は一切手に入らず、全額、建物勘定に含めざる負えない場合もあると考えられます。
ただし、基本的に、中古の固定資産の取得なので、取得時点で、資産計上するものが150万円以上(免税点)も残ってなく、納税額的には、問題にならない場合も多いはずです。
本店と支店がある場合はどこに申告書を提出すれば良いですか?
複数の市町村に償却資産を所有されている方は、その資産が所在する市町村役場に償却資産税申告書を提出してください。
例えば支店で事業用のパソコンがあり、本店で事業用のエアコンがある場合、支店ではパソコンのみを支店の所在地の市町村役場に申告し、本店ではエアコンのみを本店の所在地の市町村役場に申告します。