この記事の対象者 所要時間
  • 不動産の購入を考えている個人事業主
  • 不動産の購入を考えている会社経営者
  • 不動産の購入を考えている会社の経理の人
10分




不動産購入時にかかる公租公課(租税公課)等

不動産を購入する時にはたくさんの公租公課(租税公課)等を支払うことになります。具体的には以下のようなものがあります。

  • 不動産会社に支払う仲介手数料
  • 印紙税
  • 司法書士手数料
  • 登録免許税
  • 不動産取得税
  • 火災保険・地震保険
  • 固定資産税清算金

なお、建物を購入したときにその建物に賃借人がいれば、敷金を引き継ぐことになります。

それでは、それぞれの仕訳をするときの勘定科目と仕訳をする時期を見ていきましょう。

不動産会社に支払う仲介手数料

不動産会社に支払う仲介手数料は建物と土地の価格に按分して、それぞれの取得価格に含めます

建物・土地の価格としては、固定資産税評価額などがあります。

  • 仲介手数料の金額 60万円
  • 建物の固定資産税評価額 500万円
  • 土地の固定資産税評価額 1500万円
借方 金額 貸方 金額
建物
土地
15万円
45万円
現金または預金 60万円

※ 建物:60万円÷(1,500万円+500万円)×500万円=15万円
  土地:60万円÷(1,500万円+500万円)×1,500万円=45万円

印紙税

経費になります。印紙を買った時ではなく、使用した時に経費処理してください

  • 印紙を20万円購入した。
  • 不動産売買契約書に10万円の印紙を貼った。
  • 金銭消費貸借契約書に5万円の印紙を貼った。
  • 期末に5万円分の印紙が余っている。

<印紙を購入したとき>

借方 金額 貸方 金額
貯蔵品 20万円 現金または預金 20万円

<印紙を使用したとき>

借方 金額 貸方 金額
租税公課 15万円 貯蔵品 15万円

※ 期末に残っている印紙の5万円分は貯蔵品(資産勘定)で繰り越します。

司法書士手数料

経費になります。

  • 所有権移転登記 10万円
  • 抵当権設定登記 5万円
借方 金額 貸方 金額
支払報酬 15万円 現金または預金 15万円

登録免許税

経費になります。

  • 土地の登録免許税 10万円
  • 建物の登録免許税 15万円
  • 抵当権の登録免許税 5万円
借方 金額 貸方 金額
租税公課 30万円 現金または預金 30万円

不動産取得税

経費になります。ただし、不動産取得税の納付通知書に記載されている通知日付が経費にできる日です。納付通知書が送られてくるのは、不動産売買契約の3か月~6か月後なので、だいぶ経ってから経費計上できることになります。

  • 土地の不動産取得税 5万円
  • 建物の登録免許税 10万円
借方 金額 貸方 金額
租税公課 15万円 現金または預金 15万円

火災保険料・地震保険料

通常は掛け捨てタイプの保険なので経費計上です。

融資期間を保険期間としていて数年分を一括で支払っている場合は、期間按分して1年分を経費にしなければなりません。

不動産の購入にあたり火災保険料60万円(15年分)と地震保険料5万円(1年分)を支払った。

<保険料を支払ったとき>

借方 金額 貸方 金額
前払保険料(資産勘定)
支払保険料(経費)
60万円
5万円
現金または預金 65万円

※ 火災保険料は15年分を前払いしているのでいったん資産勘定である前払費用にします。

<期末の処理>

借方 金額 貸方 金額
支払保険料 4万円 前払保険料(資産勘定) 4万円

※ 前払費用に計上されていた火災保険料の1年分を経費勘定である支払保険料に振り替える。

固定資産税清算金

固定資産税清算金とは固定資産税が毎年1月1日時点の所有者に課税されるため、その時点の所有者である売主がすでに支払っている税金を買主が売主に精算する金額のことをいいます。固定資産税清算金は建物と土地の価格で按分し、それぞれの取得価格に含めます。

  • 固定資産税清算金80万円
  • 建物の固定資産税評価額 1,500万円
  • 土地の固定資産税評価額 4,500万円
借方 金額 貸方 金額
建物
土地
20万円
60万円
現金または預金 80万円

※ 建物:80万円÷6,000万円×1,500万円=20万円
  土地:80万円÷6,000万円×4,500万円=60万円

敷金を引き継いだ時

預り金(負債科目)で処理します。

不動産の購入にあたり賃借人を引き継ぐため敷金の50万円を売主から支払われた。
借方 金額 貸方 金額
現金または預金 50万円 預り金(負債科目) 50万円