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おさる先生の授業 5分 詳しい説明 5分 |

おさる先生、今年の確定申告も無事終わったよ。
今年は2月中に税務署に申告書を提出できたよ。

くま君、お疲れ様。
昔よりだいぶ早く申告書を提出できるようになったね。

昔は、所得税の申告期限ぎりぎりに仕訳を入力し始めて、おさる先生にだいぶ怒られたからね。
最近は、おさる先生との約束通り、毎月必ず仕訳を入れるようにしてるよ。

懐かしいね。
仕訳入力は面倒だからついつい先延ばししちゃうけど、それでは期末前に利益の調整ができないから、節税対策も、銀行の融資対策もできないことになるんだよ。
ちゃんと毎月仕訳を入力して、決算時の利益の金額を期末前にきちんと把握して初めて、効率的な対策が立てられるんだよ。

うん、来年、銀行融資を受けようと思っているんで、今年は下期の経費を節約して利益が出るようにしておいたよ。
融資担当者の印象が少しでもよくなるといいな…
個人事業主の税金にはどんなものがある?
個人事業主が納付しなければならない税金は大きく分けて4つあります。
- 所得税
- 住民税
- 個人事業税
- 消費税
消費税は売上が1,000万を超えなければ払わなくてもいいので今回は割愛します。今回説明したいのは、消費税以外の所得税・住民税・個人事業税についてです。
所得税・住民税・個人事業税の計算の仕方は?
個人事業主の場合、毎年2月16日~3月15日(休日の関係で多少のばらつきあり)までに行う確定申告により、所得税・住民税・個人事業税の納税額は確定します。
そして、個人事業主の方なら所得税(確定申告書等作成コーナー)のシステムに必要情報を毎年入力しているはずなので、税金の計算方法についてはあまり意識していないでしょう。
所得税(確定申告書等作成コーナー)のシステムは非常に優秀なので、あまり頭を使わなくても税額が確定してしまいます。
しかし、「税金の計算方法を知らないことに落とし穴がある!」といっても過言ではないでしょう。
所得税・住民税・個人事業税は利益(所得といいます)をもとに計算されます。
所得税(確定申告書等作成コーナー)のシステムのを使っていると上記の算式が抜けていきます。
経費が個人事業主の税金を左右する
やっと今回の本題です。
「経費を制する者は税金を制す」ということです。ボクシングの格言と一緒です。
少し戻りますが、税金の計算は利益×税率であり、利益は収入-経費だと説明しました。
ここで少し考えれば分かりますが、収入を減らす手段は考えられません。儲けるために事業を行っているのに収入を放棄することは考えられないからです。
税金を調整するために操作するなら、経費の方ということになります。
つまり、経費が増えれば増えるほど節税につながり、逆に経費を減らせば黒字化できるということを意味しています。
特に期末の確定申告前に今年は赤字にするか黒字にするかをよく考えて、できるのなら、以下の対策をとることが重要になります。
- 経費計上を一部取りやめる
- 経費としているが資産計上できるものは資産に振り替える
間違っても、期末の時点で急いで仕訳入力をして、申告期限までになんとか申告書ができたから、それを提出して終わりにしないでください。
弥生会計などの会計ソフトで損益計算書ができたら、必ず一度利益金額を確認して、経費の調整することを忘れないでください。