この記事の対象者
  • 開業時に税務署に届出が必要となる書類を知りたい個人事業主
  • 開業段階で損をしたくない個人事業主




開業時に税務署に提出する書類

あなたが個人事業主となるためには税務署に以下の書類を提出する必要があります。

【税務署への提出が必須な書類】

  • 個人事業の開業・廃業等届出書
  • 所得税の青色申告承認申請書

【給料支払者になる場合に提出が必要な書類】

  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 青色事業専従者給与に関する届出書

【給料支払対象者が少数な場合に提出(10人未満)が必要な書類)】

  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

提出書類は国税庁のホームページからダウンロードしましょう

他のホームページ上でも書式は配布されていますが、最新版ではない可能性がありますので、必ず国税庁のホームページからダウンロードしてください

なお、現在のインターネットの検索ページが国税庁のホームページアドレスかどうかを見分けるためには、アドレスの中にntaがあるかを確認して下さい。

例:https://www.nta.go.jp/

ntaは国税庁のホームページの住所なので、上記の例のようにアドレスにntaが含まれていれば、国税庁のホームページということになります。

税務署に提出する書類の内容

次に、上記に列挙した書類の内容を1つずつ確認していきましょう。

個人事業の開業・廃業等届出書

個人事業を始めたことを税務署に宣言するための書類です。

名前の通り、個人事業を開業するときと廃止するときに提出する共通の書類です。

提出期限は事業の開業の日から1か月以内です。

銀行口座の開設や融資を受ける際に提出が求められますので、必ず税務署に提出して、控えをもらっておきましょう

所得税の青色申告承認申請書

所得税の確定申告の方法には青色申告白色申告があります。

所得税の青色申告承認申請書を提出しないと白色申告になります。

会計システムが発達する前の時代は、確定申告の方法を青色申告にすると、記帳の手間がかかり過ぎたので、白色申告にする個人事業主もいました。

しかし、弥生会計のような会計ソフトの進化や最近の白色申告の実務手続きの強化などにより、今では青色申告をするのは、白色申告をするのと、さほど手間暇が変わらなくなっています

青色申告にすると、以下のような大きなメリットもあるので、所得税の青色申告承認申請書の提出は必須事項になりつつあります

  • 65万円(青色申告特別控除)が追加で控除できる。
  • 家族に支払った給料が白色申告のときよりも多く必要経費に算入できる。
  • 当年度に赤字が出た場合、翌年度以降の黒字と相殺できる(純損失の繰越控除)。

なお、所得税の青色申告承認申請書の提出期限は以下の通りになります。

  1. 開業日が1月1日~1月15日までの場合は3月15日まで
  2. 開業日が1月16日以後の場合 開業日から2か月以内

提出期限に遅れた場合、所得税の青色申告承認申請書は絶対に受理されません

青色申告には、とても大きなメリットがあるので、必ず、期限前に所得税の青色申告承認申請書を提出しましょう

個人事業の開業・廃業等届出書の提出期限が1か月以内なので、個人事業の開業・廃業等届出書と一緒に、所得税の青色申告承認申請書を提出してしまうことをお勧めします。

給与支払事務所等の開設届出書

給与支払事務所等の開設届出書は、給与支払いの対象者がいる場合に税務署に提出する書類です。

税務署に対して、給料の支払いがある事務所ということを宣言するために提出する書類です。

給与支払事務所等の開設届出書は、奥さんや子供のような身内に対して給与を支払う場合にも提出しなければなりませんので注意してください。

また、法人用の書式もあるので、個人事業主は法人用の書式と間違わないように注意が必要です。

給与支払事務所等の開設届出書の提出期限は、給与を支払う事務所を開設してから1か月以内です。

青色事業専従者給与に関する届出書

所得税の申告方法を青色申告にしていると、一緒に生活している奥さんや子供に給料を支払っても必要経費にしてくれる制度(青色事業専従者給与)があります

ただし、必要経費は無条件に認められるわけではなく、青色事業専従者給与に関する届出書を提出し、労働の対価として正当な金額を支払う場合に限られます

青色事業専従者給与に関する届出書の提出期限は所得税の青色申告承認申請書の提出期限と同じです。

よって、所得税の青色申告承認申請書を提出する際に、必ず青色事業専従者給与に関する届出書も一緒に提出してしまいましょう

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

個人事業主が給与支払事務所等の開設届出書を税務署に提出すると、源泉所得税を税務署に支払う必要が出てきます

源泉所得税とは、従業員が支払う給与に対する所得税のうち一部を、雇用主である個人事業者が、「前払い」で支払う税金です。

源泉所得税は原則、従業員への給与の支払日の翌月10日までに税務署に納付しなければなりません。

しかし、毎月源泉所得税を支払うために税務署や銀行に行くのは面倒ですよね。

そこで、給与支払人数が10名未満の場合、税務署も半年に一度、源泉所得税を納付してくれれば良いと妥協してくれています。

妥協をするかわりに、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書を提出することになっています。

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書については、提出時期の制限はありませんが、提出した月の給与の支払いに対する源泉所得税には特例の効力は及びません

よって、書類の提出月の翌月までは、給料支払い日の翌月の10日までに原則通り、源泉所得税を納付することになります

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の効力発生時期