この記事のポイント
  1. 土地の固定資産税評価額の計算方法を知りたい人
  2. 建物の帳簿価額と固定資産税評価額の違いを知りたい人
  3. どんなタイミングで固定資産税評価額が変更になるか知りたい人
  4. 固定資産税の経理処理(仕訳を含む)を知りたい人

くま君くま君

おさる先生、僕の所有している不動産の固定資産税評価額を知りたいんだけど!


おさる先生おさる先生

自分が所有している不動産ならば、固定資産税納税通知書を見れば分かるんじゃないかな?


くま君くま君

そうなんだけど、納税のもとになっている固定資産税評価額がどんな風に決定されているのかを知りたいんだよ。
僕の所有している建物の固定資産税評価額が高すぎると思うんだ…
木造で30年経っているから、減価償却すると評価額0のはずだよ。


おさる先生おさる先生

あ、そういうことだね。
建物の減価償却なんだけど、経理処理の話しとは違い、固定資産税評価額の場合は残存価格が20%程度残ってしまうんだよ。
だから、経理上が0円になっていても、固定資産税評価額の方は、いつまで経っても評価額が0になることはないよ。


くま君くま君

そうなんだね。


おさる先生おさる先生

うん。
それと、土地に関しては全国地価マップを参考にある程度近い金額は算出できるよ。


くま君くま君

おさる先生、ありがとう!
参考になったよ。




固定資産税評価額とは?

固定資産税評価額とは、固定資産税を賦課するための基準となる土地・建物の評価額です。

不動産取得税や登録免許税を賦課するための基準としても利用され、経理処理では、不動産売買時の土地・建物の取得価額の按分方法として利用されることもあります。

固定資産税評価額は、土地の場合、公示地価の70%程度、建物の場合、建築費の50%〜70%程度になるのが一般的です。

なお、土地の評価方法としては、固定資産税評価額以外にも、相続税評価額公示地価実勢価格などがありますので、整理しておきましょう。

土地の評価額の整理
  1. 固定資産税評価額
    公示地価の70%程度の価格になることが多く、全国地価マップの「固定資産税路線価」で計算することができます。
  2. 相続税評価額
    公示地価の80%程度の価格になることが多く、全国地価マップの「相続税路線価」で計算することができます。
  3. 公示地価
    地価公示法に基づき、毎年1月1日に国土交通省が算定した価格(公表は3月)で、一般的な売買価格(実勢価格)の基礎になる価格です。
  4. 実勢価格
    実際の土地の売買価格のことですが、売主・買主の個別的事情等により、公示地価とは乖離することも多いです。

固定資産税の経理処理金額は3年ごとに改定される

土地と建物に対する固定資産税の評価額は3年ごとの1月1日に改定されます。

例えば、×1年1月1日に固定資産税評価額が改定された場合、次の改定が行われる×4年1月1日まで、土地・建物に対する固定資産税評価額は据え置かれることになります。

つまり、固定資産税評価額から計算される固定資産税の納税額は基本的に3年周期で変更されていくことになり、経理処理する金額も3年ごとに変更にされることになります。

見直し時の減少額・増加額について

建物について

建物は3年ごとに「減価」された金額が固定資産税評価額になります。

「減価」とは、建物を使用していると、その使用分だけ建物の価値が減少していくという考え方です。

つまり、×1年に評価された建物の固定資産税評価額は×3年までは同額で続き、×4年に減価された固定資産税評価額に変更されることになります。

なお、建物の固定資産税評価額は3年ごとに減価されていきますが、0になることはありません

建物の建築時に建築費の50%〜70%程度の価格で固定資産税評価額は算出され、3年ごとに減価されていきますが、最初の固定資産税評価額の20%程度の価格で減価は止まります

損金(会社)や必要経費(個人事業主)を算定するために行う「減価償却」という経理処理では、最終的に建物の帳簿価額が0になりますが、固定資産税評価額の「減価」の場合は評価額が残るので注意が必要です。

会社や個人事業主で古い建物を所有していると、経理上の帳簿価額が0円だから、固定資産税を払わなくて良いと思っている方がいらっしゃいますが、払わなくてはいけません

土地について

土地に関しては、実勢に合わせて固定資産税評価額の見直しが行われます。

土地は使用しても汚れたり・壊れたりすることはないので、建物のような減価という考え方はありません

よって、3年ごとの改定時に実勢を踏まえて土地の固定資産税評価額は増加したり、減少したりします。

固定資産税の経理処理方法について

最後に、固定資産税の経理処理方法を確認しておきましょう。

税務上、固定資産税は賦課決定のあった事業年度に仕訳をすることが原則です。

つまり、固定資産税額が課税されることが決定した時に、経理上は租税公課と未払費用を計上することになります。

【固定資産税賦課決定日(原則)】

借方
金額
貸方
金額
租税公課
400円
未払費用
400円

そして、固定資産税の支払日に未払費用を取り崩すことになります。

【固定資産税支払日(原則)】

借方
金額
貸方
金額
未払費用
400円
現金
400円

ただし、固定資産税の租税公課計上は支払日でも構わないという認容規定がありますので、実務上は下記の仕訳で済ますことも多いでしょう(仕訳が1本で済むため)。

【固定資産税支払日(容認)】

借方
金額
貸方
金額
租税公課
400円
現金
400円