この記事の対象者 所要時間
  • 不動産賃貸業で生じる副収入について知りたい人
  • 不動産賃貸業で生じる副収入の税務処理方法を知りたい人
10分




家賃収入以外の副収入について

不動産を所有していると、自動販売機の設置や携帯電話の基地局(アンテナ)の設置の話が来たりします。まずは概要をみていきましょう。

自動販売機の設置の場合

大家の負担は電気代のみで自動販売機は業者が無料で設置してくれます。自動販売機の売上の20%前後のお金を手数料としてくれます。

例えば、一本150円のペットポトルが1日30本売れたとします。
1か月の売上は、150円×30本×30日=135,000円
大家のもとに入る1か月分の収入は135,000円×20%=27,000円となります。
ここから月々の電気代が5,000円~10,000円引かれても、27,000円―10,000円=17,000円が利益として残ることになります。

月額の変動はあるものの、通行人がたくさん通る大通り沿いに不動産を所有しているのなら検討する価値はあるでしょう。

逆に周囲にあまり通行人がいない不動産を所有している場合は、営業が来ても自動販売機は置かない方がよいでしょう。電気代で赤字になっている不動産オーナーさんの話もちらほら聞いたことがあります。

携帯電話の基地局(アンテナ)の設置について

大家側からは通信業者と接触できないのですが、ある日突然、携帯電話の基地局(アンテナ)を屋上に設置してくれませんかと通信業者から打診を受けることになります。通信業者との交渉にもよりますが、月で5万~10万になることもあります。

何年か前にマンションの管理組合が携帯電話の基地局(アンテナ)を設置したのに法人税を払っていなかったので、国税庁から質疑応答事例が出たので記憶している方もいるでしょう。

マンション管理組合は、人格のない社団等又は公益法人等に該当するため、収益事業から生じた所得以外の所得には法人税を課さないこととされています。

しかし、携帯電話の基地局(アンテナ)の設置は収益事業たる不動産貸付業に該当するという回答が出てしまったので、マンション管理組合の納税義務が確定してしまった事例です。

ちょっとうれしい副収入の税金上の処理について

自動販売機の設置収入

自動販売機の設置収入ついては、本業である不動産賃貸業以外の収入となりますので、受け取った時は雑収入勘定を使用することになります。なお、雑収入勘定とは、金額が少額の場合に、重要性がないので、本業以外の雑多な収益を一括して処理するための営業外収益の勘定科目です。

仕訳例は以下のようになります。

借方 金額 貸方 金額
現金又は預金
17,000円
雑収入
17,000円

なお、消費税上は課税取引になります。

携帯電話の基地局(アンテナ)の設置収入

収益計上さえしておけば税金上の問題はないのですが、勘定科目に関してはかなり迷うところです。携帯電話の基地局の設置収入の受取金額が少額の場合には、特段の重要性がないので、雑収入として、営業外収益の勘定科目に計上しておけばよいでしょう。

問題は金額が多額の時で、建物の貸し付けを本業と考えた場合に、基地局の設置をどのように考えるかで営業外収益か売上かが変わってきてしまいます。ここからはあくまで私個人の考えですが、営業外収益に新たな科目を設定することも煩わしいですし、収益に計上されている限り納税リスクはありません。また、売上のボリュームを増やすという意味で売上勘定で計上しておくのがよいのかなと思います。

仕訳例を表示すると以下のようになります。

【金額的重要性がない場合】

借方 金額 貸方 金額
現金又は預金
50,000円
雑収入
50,000円

【金額的重要性がある場合】

借方 金額 貸方 金額
現金又は預金
100,000円
売上
100,000円

営業外収益の勘定科目にすることも考えられる。

なお、消費税上は課税取引になります。