この記事の対象者 所要時間
  • 大家で仕訳の勘定科目を確認したい人(個人事業主・法人)
  • 不動産賃貸業者で青色申告をするのに不安を抱いている人
15分




仕訳と勘定科目とは

仕訳とは日々の取引を勘定科目に記録する手段です。仕訳の左側を借方、右側を貸方といいます。

勘定科目とは、複式簿記に使用される表示金額の内容をあらわす科目のことです。つまり、勘定科目とは内容が同じ取引の合計を集計する箱のイメージです。

勘定科目は、資産、負債、純資産(資産から負債を引いた本当の財産)、収益、費用の5要素に分類されます。

個人事業主や法人で青色申告をするためにはこの仕訳と勘定科目を理解することが必要条件になります。勘定科目が分からないと仕訳をすることができず、仕訳ができないと弥生会計などを使って帳簿や決算書をつくることができなくなります。

逆に裏を返せば、勘定科目さえ分かっていれば、仕訳ができて弥生会計を通して帳簿や決算書などの青色申告に必要な書類を作成できるようになるということです。

大家が使用する勘定科目は決まっている

実は不動産賃貸業で大家が使用する勘定科目はそんなに多くありません。

契約書や領収書を見て下のどの科目にあたるか判断できればあなたも青色申告ができるということになります。

ただし、下記の表に当てはめて考えば仕訳はできてしまいますが、経営者としては簿記3級程度知識があった方が確実です。

私が運営している別サイトの「最速簿記」で無料で簿記3級講座が見れますので、もう少し記帳の勉強をしたい人はそちらを参考にしてください。

【資産勘定】

勘定科目 内容
現金 事業で使用する現金。個人分は含まない。
預金 事業で使用する預金。個人分は含まない。
前払費用 事業用建物の火災保険料を購入時一括で支払い、前払分がある場合に発生する。
例)15年分の火災保険料を事業用建物購入時に支払った場合
建物 事業用の建物。契約書で、土地建物一括になっている場合は固定資産税の金額等で按分する。
建物付属設備 内装・給排水設備・電気設備・ガス設備の工事をした場合で固まりで20万円以上の金額を計上する。見積り書の摘要などで分けるのはダメ!
工具器具備品 パソコンや事務所の机や椅子など。1セットで30万以上の金額を計上する。
車両運搬具 事業で使用する車。
土地 事業用の土地の購入時の価額。契約書で、土地建物一括になっている場合は固定資産税の金額等で按分する。
減価償却はないため購入時の価額が売却時まで残る。
事業主貸 個人事業主専用の勘定科目。
事業資金から個人の生活費に入れたお金。

【負債勘定】

勘定科目 内容
借入金 銀行や役員に借りたお金。
なお役員借入金は役員側では相続財産になるので注意!
未払費用 役員や従業員の社会保険料があると発生する。
前受金 通常は4月分の家賃を3月末までに前払されるためその金額合計。契約書の条件に沿う。
預り敷金 賃借人から預かっている敷金の金額。敷金のうち償却するものは収益計上。
事業主借 個人事業主専用の勘定科目。
個人から事業資金にいれたお金。

【資本勘定】

勘定科目 内容
元入金 個人事業主専用の勘定科目。
資産と負債の差額として計上される。法人の資本金に近いイメージ。
資本金 会社専用の勘定科目で会社財産のこと。増資をしていない限り、設立時に決めた金額。
繰越利益剰余金 会社専用の勘定科目。
過去から今までどれくらい利益又は損失の蓄積があるかが分かる。プラスになっているのが望ましい。

【収益勘定】

勘定科目 内容
賃借料 家賃を処理する科目。会社では賃借料・礼金・更新料をまとめて売上高で処理する場合が多い。
礼金 貰った礼金を処理する科目。会社では賃借料・礼金・更新料をまとめて売上高で処理する場合が多い。
更新料 貰った更新料を処理する科目。会社では賃借料・礼金・更新料をまとめて売上高で処理する場合が多い。
雑収入 保険金収入など適当な勘定科目がないときに使用する。
金額が多額のときは新しい勘定科目を自分で作成して計上する(内容が分かれば勘定科目名はなんでも良い)。

【費用勘定】

勘定科目 内容
役員報酬 会社専用の勘定科目。役員の給料。
給料賃金 従業員への給料・賞与など。
外注工賃 外注先への支払い。
租税公課 不動産取得税・登録免許税・固定資産税の支払いや収入印紙の購入費用。
切手・収入印紙の残高が期末で多いときは貯蔵品に振り替える必要あり。
支払保険料 事業用建物の火災保険料の1年分の金額、地震保険料の金額
修繕費 事業用設備・物品の維持・修理費用。
20万円未満の建物付属設備に該当するものも修繕費処理できる。
水道光熱費 水道・電気・ガス料金。
旅費交通費 電車代、バス代、タクシー代、宿泊代など。
車両費 ガソリン代・車検代など車に関係する支出。
通信費 電話・インターネット料金。
広告宣伝費 不動産の借主の仲介業者にADを支払った時やATHOMEなどに部屋の広告を出した時。
接待交際費 取引先との飲食・慶弔費用など。個人事業者の場合は上限なし。中小の会社の場合800万円まで。
消耗品費 事務用品・電球・文房具など。
30万円未満の工具器具備品も含む。
福利厚生費 従業員の健康診断・学習補助・慶弔費用など。
個人事業主や会社役員のみの場合には福利厚生費は計上できない。
支払手数料 仲介会社にコンサルティングフィーを払った時。
支払報酬 税理士報酬、弁護士報酬・司法書士報酬など。
新聞図書費 新聞や業務に関連する本を購入した場合。
雑費 該当する勘定科目がない少額の金額。
支払利息 借入金の利息。