MENU
  • 法人への業務提供
  • 個人事業主への業務提供
  • マンション管理組合への業務提供
    • 会計調査・内部統制構築コンサル
    • 申告書作成業務
  • 事務所紹介
  • ご依頼・お問い合わせ
  • ブログ
不動産業専門の川崎公認会計士・税理士事務所
  • 法人への業務提供
  • 個人事業主への業務提供
  • マンション管理組合への業務提供
    • 会計調査・内部統制構築コンサル
    • 申告書作成業務
  • 事務所紹介
  • ご依頼・お問い合わせ
  • ブログ
不動産業専門の川崎公認会計士・税理士事務所
  • 法人への業務提供
  • 個人事業主への業務提供
  • マンション管理組合への業務提供
    • 会計調査・内部統制構築コンサル
    • 申告書作成業務
  • 事務所紹介
  • ご依頼・お問い合わせ
  • ブログ
  1. ホーム
  2. 相続-小規模宅地等
  3. 配偶者居住権と賃貸部分がある住宅の敷地の小規模宅地等の特例について

配偶者居住権と賃貸部分がある住宅の敷地の小規模宅地等の特例について

2025 7/08
相続-小規模宅地等
2021年9月28日2025年7月8日
配偶者居住権と賃貸部分がある住宅の敷地の小規模宅地等の特例について
目次

配偶者居住権が設定された賃貸併用住宅の小規模宅地等の特例について

まずは、少し長い事例になりますが、以下の事例を確認してみてください。

【事例】
父親は建物とその敷地を所有し、1階で母親と息子と同居し、2階を賃貸用にしていました。
父親の相続が開始し、建物と敷地は息子が相続し、母親には配偶者居住権を設定しました。
この場合の小規模宅地等の特例の適用状況を考えてみましょう。

・敷地面積:400㎡(1階200㎡ 2階200㎡)
・建物面積:1階 120㎡ 2階120㎡
・敷地の相続税評価額:5,400万円(1階部分 3000万円 2階部分 2400万円)
・配偶者居住権に基づく敷地利用権:1階部分 1,200万円 2階部分 0円
・所有権部分:1階部分 1,800万円 2階部分 2,400万円

小規模宅地等の特例の適用範囲と適用面積

配偶者居住権とは、配偶者が被相続人(亡くなった人)所有の建物に他の相続人の相続「後」も無償で生涯住み続けることが出来る権利です。

遺産分割協議などで母親に配偶者居住権を設定した場合、相続税法上、配偶者居住権に基づく敷地利用権が発生することになります。

息子が相続した敷地には当然に小規模宅地等の特例が適用されますが、この配偶者居住権に基づく敷地利用権にも小規模宅地等の特例が適用されることになります。

なお、配偶者居住権に基づく敷地利用権の評価額と息子が相続した敷地の所有権の評価額を合計すると、その敷地全体の相続税評価額となります。

居住建物の一部を賃貸用にしている場合、配偶者居住権に基づく敷地利用権の評価額が発生するのは賃貸以外の部分です。

そのため、この事例でも1階部分についてのみ配偶者居住権に基づく敷地利用権が発生しています(1階部分1,200万円、2階部分0円)。

以上を整理すると、以下の図のようになり、黄色の部分については特定居住用宅地等に基づく小規模宅地等の特例(80%減額)を適用でき、緑色の部分については、貸付事業用宅地等に基づく小規模宅地等の特例(50%減額)を適用できることになります。

配偶者居住権が設定された賃貸併用住宅の小規模宅地等の特例について

但し、小規模宅地等の特例には面積制限があります。

特定居住用宅地等の場合は330㎡、貸付事業用宅地等の場合は200㎡です。

そして、特定居住用宅地等と貸付事業用宅地等が混在する場合は以下の調整計算をして、貸付事業用宅地等の適用面積上限を求めることになります。

貸付事業用宅地等の面積≦200㎡-特定居住用宅地等の面積×200㎡÷330㎡

つまり、特定居住用宅地等の減額割合(80%)の方が貸付事業用宅地等の減額割合(50%)より大きいため、上記のような計算を行い、特定居住用宅地等の面積のあまり部分に貸付事業用宅地等の面積を当てはめていくことになります。

本事例では、200㎡-200㎡×200㎡÷330㎡=78.78㎡になりますので、貸付事業用宅地等として小規模宅地等の特例の適用対象になる面積は78㎡が限度になります。

貸付事業用宅地等の評価額(2階部分の敷地)

200㎡中78㎡までは小規模宅地等の特例が適用できることになります。

よって、貸付事業用宅地等の評価額は、2400万円(2階部分の敷地の相続税評価額)-2400万円(2階部分の敷地の相続税評価額)×50%(小規模宅地等の特例の減額割合)×78㎡(上限面積)÷200㎡(2階部分の敷地の面積)=1,932万円となります。

特定居住用宅地等の評価額(1階部分の敷地)

息子の所有権部分と母親の配偶者居住権に基づく敷地利用権部分で分けて計算する必要があります。

息子の所有権部分

息子の所有権部分の面積は、200㎡(1階の敷地面積)×1,800万円(所有権部分の相続税評価額)÷3,000万円(1階部分の敷地の相続税評価額)=120㎡となります。

よって、息子の所有権部分の評価額は、1,800万円(1階所有権部分の相続税評価額)×1,800万円(1階所有権部分の相続税評価額)×80%(減額割合)×120㎡(上限面積)÷120㎡(1階所有権部分の面積)=360万円となります。

母親の配偶者居住権に基づく敷地利用権部分

母親の配偶者居住権に基づく敷地利用権部分の面積は、200㎡(1階の敷地面積)×1,200万円(敷地利用権部分の相続税評価額)÷3,000万円(1階部分の敷地の相続税評価額)=80㎡となります。

よって、母親の配偶者居住権に基づく敷地利用権部分の評価額は、1,200万円(1階敷地利用権部分の相続税評価額)×1,200万円(1階敷地利用権部分の相続税評価額)×80%(減額割合)×80㎡(上限面積)÷80㎡(1階敷地利用権部分の面積)=240万円となります。

1階敷地全体の評価額

1階敷地全体の評価額は、360万円+240万円=600万円になります。

敷地全体の評価額

敷地全体の評価は、1,932万円(2階部分)+600万円(1階部分)=2,532万円となります。

元々の相続税評価額が5,400万円だったので、2,868万円の減額になったことが分かります。

空室がある場合の注意点

貸付事業を営んでいる場合は貸付事業用宅地等として小規模宅地等の特例を適用できますが、空室がある場合には注意が必要です。

空室部分については、貸付事業用宅地等として小規模宅地等の特例(50%減額)を適用できないことになります。

よって、上記の事例でもし賃貸部分が空室ならば、2,400万円(2階部分の敷地の相続税評価額)×50%(小規模宅地等の特例の減額割合)×78㎡(上限面積)÷200㎡(2階部分の敷地の面積)=468万円の減額を受けられなくなります。

小規模宅地等の特例で賃貸部分が空室と判定されるかどうかの境については、実務上大きな争いがありますが、仮に空室と判定された場合、小規模宅地等の特例を適用できないことをまずは把握しておいてください。

相続-小規模宅地等
相続-小規模宅地等
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする コメントをキャンセル

不動産投資マニュアル(個人編)

不動産投資マニュアル(個人事業主:不動産所得編)

不動産賃貸業のマニュアル(会社編)

会社で不動産賃貸業(大家業)を行う場合の経理・税務マニュアル
不動産賃貸業を会社で営む場合の管理・経理・税務の業務マニュアル

人気記事
  • パソコンのソフトウエアの税務処理
    ソフトウエアのバージョンアップ費用の税務上の処理について
  • トイレの改修費は修繕費か資本的支出か
    トイレの改修工事は修繕費になるの?
  • カーテンやブラインドの取得は消耗品費(経費)になる?
    カーテンやブラインドの取得価額は経費(消耗品費)になるのか?
  • 賃貸人の敷金・保証金と礼金の仕訳
    賃貸人(大家)側の敷金・礼金の仕訳と勘定科目について!
  • 防犯カメラ(監視カメラ)の設置・交換に係る勘定科目と耐用年数について
    防犯カメラ(監視カメラ)の設置・交換に係る勘定科目と耐用年数について
  • 研修費の勘定科目がない!研修費の勘定科目の選択と経費計上について!
    研修費の勘定科目がない!研修費の勘定科目の選択と経費計上について!
  • 減価償却資産等で重要になる取得日と事業供用日について!
    減価償却資産等で重要になる取得日と事業供用日について!
  • 土地・建物の取得時の税金・報酬・仲介手数料・保険料の勘定科目について
    土地・建物の取得時の税金・報酬・仲介手数料・保険料の勘定科目について
  • 中古資産への資本的支出と耐用年数
    中古物件を購入した後に支出した資本的支出の耐用年数について
  • 建物・建物附属設備・構築物を区分し、減価償却費(経費)を増加させよう
    建物・建物附属設備・構築物を区分し、減価償却費(経費)を増加させよう
目次