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代物弁済で役員借入金を減少又は消滅させる方法の税務処理と注意点!

2026 6/05
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会社の税金
2021年10月4日2026年6月5日
代物弁済で役員借入金を減少又は消滅させる方法の税務処理と注意点!

会社が役員からお金を借りたり、会社の費用を役員が立て替えていたりすると役員借入金が発生することになります。

この役員借入金ですが、役員から見れば、貸付金又は未収入金と判断されるため相続財産になります。

よって、相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える相続財産がある場合には、役員が死亡するまでに役員借入金を減少又は消滅させることが好ましいです。

今回は、役員借入金を減少又は消滅させる方法の1つである代物弁済について解説していきます。

目次

役員借入金を減少又は消滅させるための方法

役員借入金を減少又は消滅させる方法としては以下の5つがあります。

  • 債権放棄
  • 債権の贈与
  • 代物弁済
  • 債権の資本化
  • 会社の閉鎖

不動産を所有する会社の場合、代物弁済で役員借入金を減少・消滅させる方法は有効になります。

代物弁済を行った時の仕訳と税務上の課税関係

まずは、役員借入金を減少・消滅させるために代物返済を行った時の仕訳と税務上の課税関係を確認していきましょう。

役員借入金5,000万円、代物返済する土地の帳簿価額6,000万円、時価8,000万円の場合、代物弁済時の仕訳と税務上の課税関係を検討してみましょう。

税務上の検討をする場合、まずは仕訳を知ることが重要になります。

スクロールできます
借方金額貸方金額
短期借入金
役員賞与
5,000万円
3,000万円
土地
土地売却益
6,000万円
2,000万円

借方では、消滅する役員借入金5,000万円の他に代物返済するための土地の時価8,000万円と役員借入金との差額3,000万円(8,000万円-5,000万円)が役員に対する賞与と認定されます。

貸方では、帳簿価額6,000万円の土地を時価8,000万円で売ったのと同じように土地売却益2,000万円(8,000万円-6,000万円)が登場します。

次に税務上の課税関係(法人税・消費税)をみていきましょう。

法人税についてですが、貸方の土地売却益は益金(収益)になります。

一方、借方の役員賞与ですが、こちらは損金(費用)とはなりません(定期同額給与ではないため)。

つまり、代物返済をすると会社の利益が2,000万円増加することになり、2,000万円×約30%(税率)=600万円だけ法人税・住民税・事業税の合計納税額が増加することになります。

消費税についてですが、課税対象は消滅した役員借入金の金額(5,000万円)になります。

土地売却益の金額(2,000万円)ではありません(誤解が多いので要注意!)。

注意点について

代物弁済で役員借入金を減少・消滅させる方法を採用する場合の注意点は以下の2つになります。

  • 会社が代物弁済で役員に引き渡す不動産の時価
  • 代物弁済を行う時期

会社が代物弁済で役員に引き渡す不動産の時価

消滅する役員借入金が代物弁済で引き渡される不動産の時価の50%未満の場合は消費税の取り扱いが非常に厳しくなります。

本来ならば、上記の設例でも解説した通り、代物弁済による消費税の課税対象は役員借入金の消滅額になります。

しかし、消滅する役員借入金が代物弁済で引き渡される不動産の時価の50%未満の場合は、消費税の課税対象は不動産の時価になります。

例えば、消滅する役員借入金が5,000万円で代物弁済で引き渡される不動産の時価が1億2,000万円ならば、5,000万円ではなく、1億2,000万円が消費税の課税対象になってしまうので注意が必要です。

代物弁済を行う時期

前述の設例では、代物弁済に伴い役員賞与が発生した場合、役員賞与は損金(費用)にならない旨を記載しました。

しかし、役員の退職に伴い、代物弁済をしたのであれば、役員賞与ではなく、役員退職金になるので、不相当に高額な部分がなければ、損金(費用)に算入できます。

前述の設例の仕訳ならば、役員賞与3,000万円(≠損金)が役員退職金3,000万円(=損金)に変わり、役員退職金3,000万円を固定資産売却益2,000万円(益金)と相殺しても、1,000万円の追加損金(費用)が発生したことになり、節税対策としては抜群です。

よって、代物弁済で役員借入金を減少させる時期は、役員の退職時に狙いを定めるのが良いでしょう。

まとめ

代物弁済により役員借入金を減少・消滅させる方法の説明は以上になります。

ただし、法人税等・消費税以外にも、代物弁済を行うと不動産取得税(不動産の取得時に払う税金)と登録免許税(登記に必要な税金)が追加で発生してしまうというデメリットが生じます。

それでも、代物弁済を受けて、役員の所有になった不動産については、小規模宅地等の特例が利用できたり、賃貸収入を生んで老後の生活資金の糧になったりメリットが大きいものでもあります。

是非、役員借入金を減少・消滅させるための手段の候補として代物返済があることを覚えておいて頂けると良いでしょう。

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