この記事の対象者 所要時間
  • 開業段階で届出が必要となる書類を知りたい個人事業主
  • 開業段階で損をしたくない個人事業主
  • 開業段階での届出の内容を知りたい個人事業主
10分




個人事業主が税務署に提出する書類の種類

個人事業主となるためには税務署に以下の書類を提出する必要があります。

【絶対に提出しておかなくてはならない書類】

  • 個人事業の開業・廃業等届出書
  • 所得税の青色申告承認申請書

【給料を支払う場合に提出】

  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 青色事業専従者給与に関する届出書

【給料支払対象者が少ない場合に提出】

  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書兼納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書

必要書類は国税庁のホームページからダウンロードできます。

ネット上にも書式が落ちていますが、最新版ではない可能性がありますので、必ず「国税庁」のホームページからダウンロードしてください。

国税庁のホームページアドレスかどうかを見分けるためにはアドレスの中に「nta」があるかを確認するのが分かり易いです。

例:https://www.nta.go.jp/

「nta」は国税庁のホームページ上の住所を表しているので、アドレスの中に「nta」が入っていれば国税庁が配布している資料になります。

個人事業主が税務署に提出する書類の内容

個人事業の開業・廃業等届出書

「個人事業を始めましたよ!」と宣言するための書類です。

名前の通り、個人事業を廃止するときにも提出します。

提出期限は事業の開業の日から1か月以内です。

銀行口座や融資を受ける際に提出を求められることがありますので、必ず税務署に提出して控えをもらっておきましょう。

所得税の青色申告承認申請書

確定申告の方法には青色申告白色申告があります。

なにもしないと白色申告になります。

昔は確定申告の方法を青色申告にすると、記帳の手間がかかったので、白色申告にする人もいましたが、弥生会計のような会計ソフトの発達や白色申告の実務手続きの強化などにより、今では白色申告にしている個人事業主は稀でしょう。

青色申告にすると以下のようなメリットもあるので、必ず所得税の青色申告承認申請書を提出してください。

  • 65万円が追加で経費にできる。
  • 家族に支払った給料がより多く経費に認められる。
  • 本年度に赤字が出た場合、翌年度以降の黒字と相殺できる。

提出期限は
①開業日が1月1日~1月15日までの場合は3月15日まで
②開業日が1月16日以後の場合 開業日から2か月以内

提出期限に遅れた場合、所得税の青色申告承認申請書は絶対に受理されません。

非常に大きな特典があるので、必ず忘れずに、所得税の青色申告承認申請書を提出しましょう。

お勧めは、個人事業の開業・廃業等届出書の提出期限が1か月以内なので、個人事業の開業・廃業等届出書と一緒に、所得税の青色申告承認申請書を提出してしまうことです。

給与支払事務所等の開設届出書

給与を支払う対象者がいる場合に税務署に提出する書類です。

税務署に対して「給料の支払いがある事務所である!」ということを宣言するための書類です。

奥さんや子供のような身内に対して給与を支払う場合にも提出しなければなりませんので注意してください。

また、法人用の書式もあるので、個人事業主は間違わないように注意が必要です。

提出期限:給与を支払う事務所を開設してから1か月以内

青色事業専従者給与に関する届出書

青色申告をしていると一緒に生活している奥さんや子供に給料を支払っても必要経費にしてくれる制度があります。

ただし、経費は無条件に認められるわけではなく、青色事業専従者給与に関する届出書を提出し、労働の対価として正当な金額の場合に限られます。

青色事業専従者給与に関する届出書の提出期限は所得税の青色申告承認申請書の提出期限と同じです。

よって、所得税の青色申告承認申請書を提出する際に必ず同時に青色事業専従者給与に関する届出書も提出しましょう。

提出期限は
①その年の1月から給与の支給を開始する場合は3月15日まで
②開業日が1月16日以降や新たに青色事業専従者給与の対象となる人が発生した場合は発生日から2か月以内

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書兼納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書

給与支払事務所等の開設届出書を税務署に提出すると源泉所得税の納付書が送られてくるようになります。

源泉所得税とは従業員の所得税のうち一部を前払いで雇用主から奪いとってしまうというおそろしい税金です。

源泉所得税は原則、従業員への給与の支払日の翌月10日までに税務署に納付しなければなりません。

しかし、毎月支払うのはとても面倒ですよね。

そこで、給与支払人数が10名未満の場合、税務署も半年に一度、源泉所得税を納付してくれれば良いと妥協してくれています。

妥協をするかわりに源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書兼納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書を提出することになっています。

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書兼納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書については、提出時期の制限はありませんが、提出月は特例の効力は及びません。

事務処理的に難しいためだと思います。

よって、提出月だけは給料支払い日の翌月の10日までに原則通り、源泉所得税を納付することになりますので、税務署から納付書が送られてきてもあわてないでくださいね。