この記事の対象者 所要時間
  • 小規模企業共済への加入を検討している人
  • 節税対策を考えている個人事業主や法人経営者
  • 期末間際で利益が出過ぎて節税したい人
10分




小規模企業共済とは

従業員が一定以下の個人事業主又は会社の役員のみしか入ることができない、国が作った経営者のための退職金制度です。

なお、経営者のための退職金制度なので、小規模企業共済は兼業で事業を行っているサラリーマン(雇用契約に基づく給与所得者)は加入することができません。

例えば、不動産賃貸業をサラリーマンと兼業で営んでいる人は加入することができなくなります。

ただし、その場合でも法人を設立して役員となれば、小規模企業共済に加入できます。裏技というほどのものではありませんが、下記の内容を読んで小規模企業共済に入るメリットを感じたサラリーマンの方は是非法人を設立してください。

小規模企業共済のメリット

小規模企業共済のメリットはずばり節税対策の1点のみです。

ただ、この1点に素晴らしく特化していて他の民間の個人年金保険ではまねできません。どのような節税対策になるのかについては以下の2つが挙げられます。

  • 掛金を積み立てたときに節税対策になる
  • 積み立てた掛金を受け取ったときに節税対策になる

掛金を積み立てたときに節税対策になる

小規模企業共済の掛金は月額1万円~7万円の範囲で選ぶことができます。年額に換算すると12万円~84万円の範囲で支払うことになるのですが、小規模企業共済等掛金控除として、全額所得から控除されます。

つまり、払った金額全額経費に計上できるのとほぼ同じ効果を得ることができます。仮に掛金84万円を支払い、税率が30%だったとしたら、それだけで25万円の節税対策になるということです。

また、掛金は自分の財政状態に合わせて自由に増減させられるようになったので、非常にお手軽な節税対策になっています。

しかも、掛金は退職金に充てられるために積み立てられ、廃業した時や65歳になったときに退職金として利息込み(1%複利程度)で受け取ることができます。

さらに、掛金を年払いで支払うと、加入した月以降の1年分の掛金を前払いしたことになりますが、その場合、前払いした掛金全額が、「払い込んだ年」の所得控除の対象となります。つまり、期末間際で、あなたが、「今年は利益が多すぎるぞ」と思った時に掛金を支払えば、払った金額分だけ所得控除できる(経費を増やすことができる)わけです。

積み立てた掛金を受け取ったときに節税対策になる

積み立てた掛金は廃業したときや、65歳になったときに退職金として一括で受け取ることができます。

退職金で一括で受け取るということは、所得税の軽減措置を受けることができます。よって、退職所得控除額(20年目までは40万/年、21年目以降は70万/年)を考慮して毎年掛金を決めておけば、1円も税金を払わずに済みます。

万が一、退職所得控除額を超える掛金額を設定していても、退職所得の計算の最後で所得を2分の1にする仕組みがあるので、他の所得に比べて納税額は格段に下がります。

資金不足で困ったときは貸付け制度もある

小規模企業共済は、廃業するか65歳まで資金を拘束されることになります。正直資金繰りを考えると、お金を払いたくないという人もいるでしょう。

しかし、資金繰りが悪化した場合は、掛金の範囲内で貸付けを受けられる制度がありますので、非常に優秀な制度と言えるでしょう。