この記事の対象者 所要時間
  • 白色申告をするか青色申告をするか悩んでいる人
10分




個人事業主は、毎年3月15日までに必ず確定申告書を税務署に提出する義務があります。申告方法は「白色申告」「青色申告」という2通りの方法があります。

「うちは所得がそれほど多くないから、簡単な白色申告でいいかな?」と個人事業主の方に聞かれる機会もあるので、今回は白色申告のメリット・デメリットについて考えていきます。

白色申告の概要

日本の所得税では、個人事業主が自分で所得金額と税額を計算して、納税するという申告納税制度が採用されています。

1年間に生じた所得金額を正しく計算し、申告するためには、収入金額や必要経費に関する日々の取引の状況を記帳し、記帳した書類(帳簿)を保存しておく必要があります。

記帳と帳簿の保存が対象となる所得は、事業所得不動産所得です。赤字などで確定申告書を税務署に申告しなくて良い人であっても、記帳と帳簿の保管は必要になるので注意してください。

記帳する内容は、売上高、仕入や経費に関する事項について、取引の年月日、売上先・仕入先その他の相手方の名称、金額、日々の売上げ・仕入れ・経費の金額を帳簿に記載します。記帳に当たっては、一つ一つの取引ごとではなく日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法でも構いません。例えば、不動産賃貸業で月末に10件別々の賃借人から家賃が入金された場合はその合計額を月末の売上として計上することができます。

白色申告のメリットは奪われてしまった

実は、平成26年から白色申告の記帳と帳簿の保管方法に変更があり、白色申告の最大のメリットが奪われてしまいました。

平成25年までは、前々年度又は前年度の所得金額が300万円未満ならば、記帳と帳簿の保管義務はありませんでした。所得が少ない場合は売上、仕入・経費に概算額を書いて提出すればよかったわけです。一つずつ領収書などを見て、記帳を行っていくという確定申告で一番時間がかかる部分を納税者はやらなくてよかったので、手間が省けるというメリットを受けたければ白色申告にすればよかったわけです。

しかし、平成26年から白色申告であっても記帳と帳簿の保管が義務付けられてしまいましたので、手間が省けるといる最大のメリットは消滅してしまいました。

白色申告のデメリット

まずは、青色申告をすることのメリットがそのまま白色申告のデメリットになります。

  • 青色申告なら受けられる65万又は10万円の特別控除が受けられない
  • 赤字の場合3年間赤字額を繰り越せる制度が利用できない
  • 家族などに支払う給料の上限が制限される

白色申告だと青色申告より納税額が増えてしまうのは、1つのデメリットでしょう。

ただ、一番のデメリットは推計課税の方ではないでしょうか。

推計課税とは、帳簿の保存状態が酷過ぎる場合、帳簿書類に信憑性がない場合、納税者側が税務調査を妨害する意思がある場合などに税額計算を推計で行いましょうというものです。推計にあたっては、同業者比率法といって、同一業種、同一事業規模など類似性を判断してできるだけ近い事業者を選定して、その平均値から利益を推測して課税を行うことになります。

要は、税務署の側から同業者がこんだけ利益を出しているのだから、あなたもこれぐらい払ってねと言ってくるということです。

税務署側に納税額を決められてしまうのは正直リスクしかないと考えられます。

ちゃんと計算すると50万円納税すればよかったものが、100万円請求されるということも当然あります。同様の業種より利益がものすごくよい場合は平均値で推計計算された方が納税額が少額になる可能性も否定はできませんが、多くの白色申告者はこれから事業を発展させる予定で発展途上にある状況でしょうから、営業活動などで経費にできるものはたくさんあると思います。

その場合は本来ほとんど税金を払わなくてよかったはずなのに、結構な納税額を請求された…なんてことも想定されます。

結論としては青色申告に向かっていくべきでしょう

実は青色申告も10万円控除でよければ、白色申告を作るのと手間や知識はさほど変わりません。

ちゃんと計算しても所得がそれほどでなく、これからも状況はそれほど変わず、作り慣れているのであれば、白色申告でもよいでしょう。

でも、実は結構所得が出てしまう人やこれから事業を大きくしていきたいという人は青色申告に向かっていくべきです。

白色申告でも記帳も帳簿の保存(7年)が義務付けられた今、白色申告をするメリットはもはや推計計算を受けたい人以外はあまりないでしょう。

弥生会計を買ってきて白色申告のときより少しまともに打ち込めば、青色申告に必要な書類は知識なしに出来上がります。弥生会計のソフト代が1万円程度ですので、青色申告の10万円の控除があれば元は取れてしまうでしょう。

お勧め会計ソフトの紹介

青色申告特別控除だけでも最低10万円程度の節税対策になります。それが会計ソフト代1万円程度でできてしまうので間違いなく会計ソフトを購入することをお勧めします。

  1. やよいの青色申告18

    価格 4.0
    操作 5.0
    機能 4.5
    ■シェアNo1ですべての会計・税務事務所が対応可能
    ■これ1つで青色申告の確定申告までできる
    ■個人事業主で簿記・会計に自信のない方におすすめ

    【管理人のコメント】
    ・すべての会計事務所で対応可能なので、事業が大きくなり、記帳を会計事務所に依頼するときに移行が簡単です
    ・ユーザーが多いので、記帳のパートを雇う場合でも、操作できる人が他の会計システムより非常に多いです
    ・やよいの青色申告を勧めて青色申告をできなかった人は会計事務所的には残念ですが今のところいません。

  2. MFクラウド確定申告

    価格 4.5
    操作 4.0
    機能 4.0
    ■クラウド会計で一番人気
    ■簿記の知識がなくても簡単に使える
    ■個人事業主で簿記・会計に自信のない方におすすめ

    【管理人のコメント】
    ・機能的にはやよいの青色申告とさほど変わりませんのでどちらかお好みで選ぶことになりますが、値段だけで考えるとやよいの青色申告より多少安いです
    ・簿記・会計知識に自信がない人にはやよいの青色申告より少しだけわかりやすい作りです。