申告納税方式と賦課課税方式の違い
この記事の対象者
  • 申告納税方式と賦課課税方式の注意点を知りたい人
  • 初めて個人事業主になった人
  • 初めて会社を設立した人

くま君くま君

おさる先生!
都税事務所から通知が来たんだけどなにかな?


おさる先生おさる先生

不動産取得税の納税通知書だね。
くま君、事業を初めたときに事務所を購入したよね?
購入不動産に対する納税通知書だね。


くま君くま君

そうなんだ。

………くま君が封筒を開けています。…………

くま君くま君

なにこの金額…


おさる先生おさる先生

かなりの金額だね…
納税資金は残してある?


くま君くま君

かなり厳しいね…
これからちょっと節約しないとね。
でも、なんで今更…


おさる先生おさる先生

不動産取得税は賦課課税方式の税金だから御上が計算した金額がある日突然送らてくるんだ。
賦課課税方式の税金はちゃんと把握していないと資金繰りがかなり苦しくなるんだよ。


くま君くま君

そうなんだ。
ところで、賦課課税方式の税金について、もし事前に知っていたら節税対策できたのかな?


おさる先生おさる先生

残念ながら、御上が納税額を決めるので、納税者側では節税対策ができないんだ。
所得税などの申告納税方式と呼ばれる税金なら、納税者側が納税額を計算できるんで、節税対策ができるんだけどね。


くま君くま君

うーん。
もう不動産を購入してからかなり時間経ってるし、なんか悲しいけど払わないといけないんだね。


おさる先生おさる先生

そうだね。税金なんで…
あ、あと新規開業だから今年から所得税を支払う予定だね。
自分で納税額を決める申告納税方式の場合、経営者に税金の知識があるかないかで納税額が大きく異なってくるんだ。
後で少しだけ教えるから時間とってね。


くま君くま君

おさる先生、ありがとう。

納税の仕方はいろいろあります

税金は国税や地方税といった納税先で分けられるのが一般的ですが、納付の仕方によっても以下のように分けられます。

申告納税方式 あなた自身が税額を計算し、申告書を作って税金を納める方式
例)所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税
賦課課税方式 「これだけ税金を払ってください」とある日当然に通知が届く方式
例)固定資産税、自動車税、不動産取得税

言葉がむずかしければ、申告納税方式と賦課課税方式の内容だけでもまずは覚えてください。

申告納税方式のポイント

賦課課税方式は「御上が勝手に」納税額を計算してしまうので、通知された金額を払うしかありません。

それに対して、申告納税方式の場合は、「自分」で税額を計算し、申告書を作って納税することができます。

よって、申告納税方式の税金については、税金の制度を知れば知るほど、勉強をすればするほど、節税対策ができるようになります

税理士任せでも最低限の節税は考えられますが、なにより経営者自らが節税対策を講じられるようになるのが一番良いことです。

税理士は正確な申告をすることが第一任務なので、税理士主導だと、どうしても、過度に保守的な処理を選択せざる負えない場合もあります

よって、申告納税方式の税金に関しては、経営者も勉強することをお勧めします

賦課課税方式のポイント

賦課課税方式のポイントは納税の時期をちゃんと見据えて行動しようということです。

賦課課税方式の場合、知らないとある日突然、納税通知がきて、困惑します。

少額な納税通知なら問題ないのですが、例えば、開業したばかりだったり、非常に高額な不動産を購入した場合などは、納税額があることを把握していないと資金繰りがまずくなることがあります。

賦課課税方式の税金の納税通知は忘れた頃に送られてくるので、納税者がもっとも悲しい思いをする税金です。

それでも、事前に納税時期を見極めて、資金繰りをきちんとできるように準備しておきましょう。