この記事の対象者 所要時間
  • サラリーマン等で副業をしている人
  • どういう経路で副業が会社にばれるか知りたい人
  • 不動産投資等の融資が絡んでくる副業をしている人
おさる先生の授業
5分
詳しい説明
15分

くま君くま君

おさる先生、僕ね副業を始めたんだけど、会社にばれないか不安なんだよね。
なにか注意点ってあるかな?


おさる先生おさる先生

うーん、難しい質問だね。
まずはサラリーマンの副業がバレる経路を考えてみようか。
一般的には、副業をしていることを自分で喋ってしまうか、取引が大きくなってばれてしまうぐらいかな…


くま君くま君

そうなんだ。
他にはないの?


おさる先生おさる先生

あ、そうだ。
副業で稼いだお金は事業所得という分類になるから、3月15日までに確定申告をしないといけないよ。
その確定申告の方法を間違えると副業がばれる可能性があるよ。


くま君くま君

え、そうなの?
どうすればいいの?


おさる先生おさる先生

うん、黒字の場合は副業で稼いだお金を普通に申告すればいいんだ。
その際に、住民税の欄があるから「普通徴収」を選ぶといいんだよ。
ただ、副業が赤字の場合は少し難しくて、確定申告を出さない方が良い場合もあるんだ。


くま君くま君

え、確定申告を出さないで税務署に怒られないの?
怖い人達とか来ないの?


おさる先生おさる先生

副業が赤字の場合は、税務署に納める金額がないから、申告自体をしないでも大丈夫なんだ。
ただ、副業が赤字の場合は5年以内に申告書を提出すれば本業の利益と相殺されて還付を受けられるから最終的には申告をした方がいいけどね。


くま君くま君

そうなんだ。


おさる先生おさる先生

あ、あともう一点だけ。
副業で融資を受けないといけない場合は確定申告書の写しを2年分ぐらい銀行から求められるから、融資の前後では副業を黒字にしてちゃんと期限内に申告書を税務署に提出しておいた方がいいよ。


くま君くま君

そうなんだね。
おさる先生ありがとう。


おさる先生おさる先生

うん。
方針を決めたら市町村にも電話を入れて確かめてみると完璧だよ。
くま君、がんばってね。




サラリーマン等の副業について

自分の会社の従業員が副業をすると、本業に影響が出るため、多くの会社は就業規則などで副業を禁止しています。

ただし、就業規則での副業禁止は労働基準法に定められた法律的禁止事項ではなく、具体的な損害を会社に与えない限り、会社側からの実質拘束力はないです。

といっても、日本人的感覚からすると面倒ごとに巻き込まれるのは嫌なので、なるべく会社にばれずに副業をしたいですよね。

そんなわけで今回はサラリーマンの副業がばれないような税務申告について考えてみたいと思います。

副業が会社にばれる経路はたった3つしかない

実は副業が会社にばれる経路はたった3つしかありません。

  1. 自分でばらす。
  2. 取引でばれる。
  3. 住民税でばれる。

自分でばらす・取引でばれることの対処方法はありません

自分でばらしてしまうことはよくあるので注意が必要です。

特に信頼できる人でも、悪気なくばらしてしまうことがあるので、誰にも言わずこっそりやることが重要です。

私もサラリーマン時代から不動産投資を行っていたのですが、信頼できる人だと思ってしゃべったらあっという間に広がった覚えがあります。

こちらの立場とは異なり、相手は話のネタとしかとらえないので、こっそりやることをお勧めします。

取引でばれるぐらいであれば、知名度も上がっているはずなので、会社にばれたらサラリーマンを辞めてもいいと思います。

問題なのは住民税でばれる場合です

こちらはちゃんと対処しないとすぐに会社にばれる原因になります。

そもそも住民税とは?

住民税とは仕事をして利益が出たら、市町村に払わなくてはならない税金です。

本業であろうと、副業であろうと利益が出る限り払わなくてはなりません。

住民税の申告は普通徴収を選ぶのが原則

住民税の納税額は3月15日までに行う確定申告で金額が決定されますので、特別な手続きはありません。

ただ、確定申告の中でサラリーマンで副業をしている人が決めなくてはならない大事なことが1つあります。

会社に住民税を払ってもらう(特別徴収といいます)か、または自分で住民税を払うか(普通徴収といいます)ということです。

もし副業がばれたくなかったら絶対に自分で住民税を支払う普通徴収を選択してください。

普通徴収を選ぶとどうなるのか

住民税の計算上、サラリーマンの給料は給与所得、副業の収入は事業所得、もし副業が不動産賃貸業の場合は不動産所得に計上されます。

サラリーマンの収入は経費がないため必ずプラスになりますが、事業所得、不動産所得に関しては、収入を稼ぐために出ていった必要経費があるため、プラスになるとは限りません。

自分で住民税を支払う普通徴収は、サラリーマンの収入である給与所得の住民税を会社に払ってもらい、副業である事業所得・不動産所得の住民税は自分で支払う制度です。

事業所得や不動産所得がプラスであれば、利益が出ている状態なので、その利益に税率をかけた金額だけ副業をしたサラリーマンは住民税を納税すれば良い訳です。

確定申告で自分が住民税を納める普通徴収を選んでいれば、市町村は住民税の納税通知書と払い込み用紙を会社ではなく、個人宛に送ってきてくれるので、会社にばれることはありません。

普通徴収にも限界がある

住民税を自分で支払う普通徴収にも限界があります。

事業所得や不動産所得がマイナスの場合です。

事業所得や不動産所得がマイナスの場合は、給与所得のプラスと相殺され利益が確定し、その利益に税額を掛けて納税額が算出されます。

そうすると、会社が納めようとしている住民税額が減額されるという事態が発生します。

会社側は給与所得から判断された納税額を納めようとしたのに、なぜかそれより少ない金額を市町村から請求されることになり、「おかしいな?」ということになります。

よって、事業所得・不動産所得が赤字の場合は確定申告で普通徴収を選んではいけないことになります。

事業所得・不動産所得がマイナスの時はどうするか?

事業所得・不動産所得がマイナスの時は「3月15日までに確定申告をしない」というのが正解になります。

給与所得は会社が計算してその分の住民税は納めてくれるので、事業所得・不動産所得の確定申告がマイナスの場合は必ずしも確定申告をしなくてよくなります。

住民税の納付額の還付になるので、確定申告をしなくても市町村側からなにか言われることはありません。

ただし、5年以内に還付請求しないと住民税の還付が受けられなくなるので注意が必要です。

住民税が決定されるのは決算日(12月31日)の翌年6月なので、5年が経過しないまでの間に還付請求をしてください。

住民税の還付の場合、納税者本人に直接還付が行われるので、会社側に知られる心配はありません。

上記手続きに従えばほぼ間違いないが…

今回記載した手続きでやれば、住民税から会社に副業を知られる可能性は低いですが、個人の事情等があるので、100%確実ではありません。

例えば、事業所得・不動産所得が黒字の場合に確定申告で住民税の普通徴収を選択すれば良いというのは、住宅ローン控除などの住民税を減らす控除項目が高額ではない場合を想定しています。

住宅ローン控除などの控除の金額が多い場合は、黒字で確定申告の住民税の欄で普通徴収を選択しても対応できない場合もあります。

大切なのは、納税地の市町村に連絡をいれて確認をとること

黒字で確定申告をする場合でも、赤字で還付を選ぶため、後日に確定申告を提出する場合でも、必ず確定申告書を作ってから市町村に電話することをお勧めします。

市町村に電話して「副業がばれない方法は?」と聞くと、残念ながら、今回説明した事項以上のことは出てこないと思います。

知りたいのは、「あなたの副業が会社にばれない方法は?」であり、「あなたの現状を踏まえた上」で副業が会社にばれない方法です。

そのためには、「あなたの現状」を自分で把握して市町村に説明しなければならないので、「あなたの現状」を確定申告書の作成を通して必ず把握してください。

どの方法をとるにしても最終的には確定申告を提出することになります。

作れる時に確定申告書を作って、ちゃっちゃっと市町村に相談することが会社に副業がばれない最大の対策になります。

融資との絡みについて

「副業で会社にばれないための住民税の申告・納税(還付を含む)方法」は以上の通りですが、あくまで税務上どうすればよいのかの話しで終わっています。

ここからは銀行融資との関係で注意点を上げていきます。

例えば、あなたの副業が以下の場合は、銀行からの借り入れも視野にいれて考えないと行き詰ります。

  1. 不動産賃貸業で投資用不動産を購入しなければならない場合
  2. 製造業などで設備投資がいる場合

事業所得・不動産所得がマイナスの場合、確定申告書の提出を遅らせて後で還付金をもらうのが良いという話しをしました。

ただ、この場合には銀行に提出するはずの「日付入りの確定申告書の控え」が入手できません。

また、通常銀行には2期分の確定申告書を提出しますが、期限後申告になっていると非常に印象が悪いです。

銀行側から見れば、副業(本業ではない)の上に期限後申告で、しかも副業が赤字だとお金を貸したくない案件なのは容易に想像がつくでしょう。

借入れをしたいのなら、借入れ予定日の直近2年間は少なくても不動産所得・事業所得は黒字(利益がある状態)にしておく方がよいでしょう。

もし、開業してすぐで赤字(損失の状況)になることが想定されているのなら、創業融資などの手段で早めに資金調達をしておくことをお勧めします。

創業期であれば、決算の終わった後の実際の数値が出る前なので、事業計画の予想で融資を受けられる可能性はあります。

資金調達は早め早めに考えないといざ事業を拡大するときに行き詰ってしまうことになりますので注意が必要でしょう。