この記事の対象者 所要時間
  • 不動産賃貸業を行う個人事業主でどの時期までになにをしたら良いか知りたい人
15分




個人事業主のスケジュール

個人事業主として不動産賃貸業を営んでいると必ず翌年3月15日までに確定申告をしなければなりません。

では、確定申告書を税務署に対して提出するまでの不動産賃貸業を営んでいる個人事業主(=あなた)のスケジュールはどうなるでしょうか?

1月1日~12月31日までのスケジュール

仕訳をいつ入力するかを考えよう

1月1日~12月31日までの間は、弥生会計などの会計ソフトに仕訳を入力して、帳簿を作成することになります。

不動産賃貸業を営んでいる個人事業主の場合、会社とは違い複雑な仕訳は出てきません。

仕訳自体は非常に面倒くさい作業ですが、月次か四半期(=3か月)に一度必ず仕訳を入力して帳簿を作成してください。

半年や1年に一度だと会計システムの使い方を忘れてしまうので、非常に効率が悪くなります。

中には、翌年度の確定申告期限ぎりぎりの3月頃に12か月分一括で仕訳を行う強者もいますが、必ず処理が荒くなり間違えます。

仮に税理士事務所に依頼するとしても、早めに依頼をしましょう。年度末や翌年度の確定申告の期限ぎりぎりに帳簿の作成から確定申告までを税理士にお願いする人もいますが、割高になる挙句、税理士事務所側の精度も当然低くなります(人がやることなので当然ですが…)。

以下にお勧め会計ソフトを挙げておきますので、よかったら参考にしてください。

  1. やよいの青色申告18

    価格 4.0
    操作 5.0
    機能 4.5
    ■シェアNo1ですべての会計・税務事務所が対応可能
    ■これ1つで青色申告の確定申告までできる
    ■個人事業主で簿記・会計に自信のない方におすすめ

    【管理人のコメント】
    ・すべての会計事務所で対応可能なので、事業が大きくなり、記帳を会計事務所に依頼するときに移行が簡単です
    ・ユーザーが多いので、記帳のパートを雇う場合でも、操作できる人が他の会計システムより非常に多いです
    ・やよいの青色申告を勧めて青色申告をできなかった人は会計事務所的には残念ですが今のところいません。

  2. MFクラウド確定申告

    価格 4.5
    操作 4.0
    機能 4.0
    ■クラウド会計で一番人気
    ■簿記の知識がなくても簡単に使える
    ■個人事業主で簿記・会計に自信のない方におすすめ

    【管理人のコメント】
    ・機能的にはやよいの青色申告とさほど変わりませんのでどちらかお好みで選ぶことになりますが、値段だけで考えるとやよいの青色申告より多少安いです
    ・簿記・会計知識に自信がない人にはやよいの青色申告より少しだけわかりやすい作りです。

翌年の1月~3月15日までのスケジュール

必要書類の確認しよう

まずは確定申告に必要になる書類の確認をしましょう。

  1. 確定申告書B表(第1表、第2表)
  2. 青色申告決算書(不動産所得用)
  3. 申告第3表(分離課税用)、売却時の契約書の写し、申告書第4表(一)、(二)(譲渡損がある場合)
    期中に物件の売却があった場合
  4. 消費税の確定申告書(2年前の売上が1,000万円以上ある場合は注意)
  5. 源泉徴収票(サラリーマンや会社経営者など給与所得がある場合)
  6. 医療費の領収書(10万円以上の医療費がある場合)
  7. 寄付金の証明書
  8. 生命保険料などの支払い額の証明書(保険会社から送られてきている)

確定申告書を作成していくためには、国税庁の「確定申告書作成コーナー」のホームページに数値を入力していくことになります。

1~4は数値を入力すれば後ほど自動的に入手できるので、必要書類を確認できれば、この段階では準備する必要はありません。

5~8で該当あるものがあれば、必ず1月中に取得してください。

次に決算整理仕訳を行います

月次や四半期ごとに仕訳を行い、月々の帳簿の作成は完了しているはずです。

そこで最後に会計ソフトに「決算整理仕訳」という仕訳を入れて、1年間の帳簿の締め作業を行いましょう。

不動産賃貸業で関わってくる「決算整理仕訳」とは以下のような種類の仕訳です(該当しない場合は項目ごと読み飛ばしてください)。

  1. 月次の仕訳を見直し、間違っている箇所があれば修正仕訳を入れて直す
  2. 建物などの固定資産の減価償却費を計算して仕訳を入れる
  3. 物件を購入した時に前払で保険料を支払っているときは按分計算する
  4. 12月使用分で1月に届く請求書があるのでそれを反映させる(水道光熱費など)
  5. 賃借人から家賃の前受がある場合は調整する

もし、上記の項目で「なにを言っているかわからない…」というものが1つでもあれば、日商簿記3級の講義動画が無料で見られますので、姉妹サイトの「最速簿記」をご覧ください。

水道光熱費などの12月使用分の請求書は1月中には届くと思いますが、決算整理仕訳を行って帳簿を締めた後にさらに仕訳が必要な請求書が届くと二度手間になりますので、決算整理仕訳は2月上旬になってから行うのが良いでしょう。

最後に確定申告書を作成し、提出と納税を行おう

決算整理仕訳が終了したら、国税庁の「確定申告書作成コーナー」のホームページに数値を入力して、確定申告書と決算書を作成していくことになります。

書面提出用と電子申告用の確定申告書・決算書のどちらにするか最初に聞かれますが、税理士でない限り、まだ書面提出用にしておいた方が圧倒的に楽ですし、効率的です。

慣れてしまうと電子申告でもよいのですが、一年に一回、自分の申告書・決算書を作成するだけだと、電子申告は非常に難しく感じてしまうでしょう。

なお、弥生会計などの会計システムによっては、決算書を作成してくれるものもありますが、税務署に提出する書類は国税庁の「確定申告書作成コーナー」で作成した方が漏れがなく安全です。

確定申告書作成コーナー」はかなり良くできているので、初めての人でも迷わず入力ができてしまうでしょう。

入力が終わって、印刷すれば、税務署に提出する確定申告書と決算書が出来上がりますので、後は税務署に提出してください。

なお、確定申告書と決算書を提出する窓口と納税をする窓口は別になっています。確定申告書と決算書を提出しただけで帰ってきてしまい、「納税はいつするの?」と思っていると、税務署からはがきが来て慌てることになりますので注意が必要です。

必ず、窓口での払込みまでを終わらせる、又は銀行口座からの振替納税などの手続きをしてください。

まとめ

以上が不動産賃貸業を行う個人事業主の確定申告までの流れになります。

確定申告の受付期間は毎年2月16日~3月15日までとなります。必ず期限までに忘れずに提出しましょう。

弥生の青色申告などの会計システムは残念ながら1万円程度と有料ですが、国税庁の「確定申告書作成コーナー」は無料です。

弥生の青色申告や国税庁の確定申告書作成コーナーのシステムはしっかりしているので、個人事業主の不動産賃貸業の確定申告ぐらいならば、専門家に頼まないでもできてしまうレベルです。

手間を惜しむのならば、是非税理士事務所にお願いしてもらいたいところですが、正直、事務作業の色合いが強く、近年値崩れが著しいので、なかなか税理士さん本人がやってくれない業務になってきています。

もし頼むのであれば、税理士事務所の職員さん(≠税理士)とあなた自身の知識量(業務に対する知識+簿記の知識)と作業の煩雑さを天秤にかけてどうするか検討することになるでしょう。