この記事の対象者 所要時間
  • 個人事業主で節税をしたい人
  • 開業準備をしている将来の個人事業主
  • 開業費について知りたい人
10分




そもそも開業費とはなにか?

開業費とは個人事業主の方が開業をしよう決めてから開業するまでの間にかかった費用の総額を指します。

この開業費には期間的な制限はありません。

例えば、2年前から開業準備を始めていれば、その2年間で使った金額が開業費として経費に計上できるようになります。

ただ、いくら期間的な制限がないといっても、例えば、5年前に使った費用が経費に計上されるかというとさすがに疑問です。

「そんなに長い間、開業準備をしなければならない業種ってなにかあるの?」というツッコミを受ける可能性が高いです。

開業費の仕訳はこうなる

まずは仕訳例から。

借方 金額 貸方 金額
開業費(繰延資産という) 100円 現金または預金 100円

ポイントは開業費が繰延資産という資産に該当するということです。

一旦資産として計上されて、開業した後に経費に振り替えることができます。

経費に振り替えられるので、振り替えた分だけ税金を納める額が少なくなります。

繰延資産の税務上の取り扱いは?

ここからが非常に重要です。

繰延資産は「資産」なので、開業後に経費に振り替えなければ、いつまでも残ります。

なにが言いたいかというと、黒字になった年度に開業費(繰延資産)を取り崩して経費を増やせば税金の納税額が減るということです。

開業当初は普通赤字が続きます。

よって、開業当初では開業費(繰延資産)の存在は忘れて大丈夫です。

そして、事業が軌道に乗ってきて、黒字になり、税金を払う必要が出てきた段階で開業費(繰延資産)は威力を発揮します。

その段階で取崩しを始めれば、かなりの節税が期待できます。

最後に開業費の範囲についてのQ&Aを記載します

こんな便利な開業費ですので、是非開業準備前にしっかり対策を立てて計上したいものです。

最後に開業費に計上できる範囲のQ&Aを記載してこの記事の終わりにしたいと思います。

開業準備前から使っている自宅の光熱費・インターネット代・携帯電話代等は開業費に含まれますか?
開業準備のために使用しているのなら、開業費に含まれます。
ただし、開業準備前から使用しているものであれば、プライベートで使用している部分があると想定されるため、プライベート部分とビジネスの部分で按分して計上しておくことが必要です。
按分の根拠は合理的に説明できることが必要ですので、ケースバイケースでしょう。
あまり、挑戦的な按分割合はしない方が良いでしょう。
また、あまりに消極的な割合もこれから経営を行っていく経営者としてどうかと思います(こちらは個人的な意見です)。
事務所を決めるために不動産会社に仲介をしてもらったり、個人事業主を始める前に関連の会社に挨拶に行くときにもっていくお土産は経費になりますか?
仲介手数料や関係する会社へのお土産は開業費になります。
領収書をもらい、取引先名まで把握できるようにしておくとよいでしょう。
事務所を決めるために不動産会社を回ったり、得意先になるであろう会社に回ったりするための「交通費」は開業費になりますか?
関係する会社へ回るための交通費は開業費になります。
事務所を決めるために不動産会社を回ったり、得意先になるであろう会社に回ったりしたときの昼食代は開業費になりますか?
昼食の目的が不明の場合は基本的に開業費になりません。
ただ、打ち合わせを兼ねて一緒に食事した場合などは昼食代も開業費になります。
誰と何のために昼食を共にしたか(開業するためにその昼食代は必要であったか)で判断してください。