この記事の対象者 所要時間
  • 資金繰りなどのために納税額を早めに知りたい経営者
  • 会社で税金を担当している経理職員
  • 経営者に納税額をよく聞かれる会計事務員
おさる先生の授業
5分
詳しい解説
5分

くま君くま君

おさる先生、僕の会社の決算がもうすぐなんだけど、今年はいくら税金を払わないといけないかな?


おさる先生おさる先生

くま君の会社は今年も利益がでているんだね。
すごいな!


くま君くま君

うん。
おかげ様で絶好調だよ。
利益が300万ほどでそうなんだけど…


おさる先生おさる先生

詳しい金額はちゃんと計算しないと分からないけど、概算で良ければくま君自身ですぐに計算できるよ。


くま君くま君

そうなんだ。
どうすればいいの?


おさる先生おさる先生

利益に実行税率をかけてやればいいんだ。
利益が300万円だとおよそ21.5%を掛けた65万円が納税額だね。
簡単でしょ!


くま君くま君


簡単だね。
これなら次回から僕一人でも計算できそうだね。
ありがとう!




あなたが納税する税金の額は実効税率を使用すれば簡単に分かります

知り合いの経営者によく聞かれる事例として、「会社の税務申告は税理士に任せているのだけど、事前に概算でもいいから、実際の納税額はわからないの?」というものがあります。

税理士さんは申告書を作るまでは、なかなか納税額を教えてくれません。

決算を迎えた段階で、税理士は概算の納税額を知っているのですが、少しでも違っているとクレーム対象になりかねないので、申告書を作るまでは、なかなか納税額を教えてくれません。

とは言っても、大幅な利益が計上されているときは納税額も大きくなり、経営者としては資金繰りも考えて、なるべく早く納税資金を用意しておきたいところです。

そこで、今回は概算の納税額を算定する方法を紹介します。

税理士も概算の納税額を最初の時点に把握するために使用している方法です。

実効税率を使用して概算の納税額を算出しよう

実効税率というものを使用すると会社の法人税・住民税・事業税の概算納税額が一瞬で把握できます。

ただ、この実効税率ですが、計算式を正確におさえようとすると非常に難解になります。

税理士さんでも理解できているかどうか…というレベルです。なので以下の結論だけ覚えてください。

<法人税・住民税・事業税>
概算の決算時の納税額=「税引き前当期純利益」×実行税率+70,000円

なお、実効税率は以下の通りです。

近年法人税率の大幅な削減に伴い、実効税率も低い税率になっています。

今後も細かい変更があるかもしれませんが、中小企業の税率はそれほど大きな変更はないと考えられます。

税引き前当期純利益 実効税率
年400万円以下
21.42%
年400万円超800万円以下
23.20%
年800万円超
33.80%

※ 資本金1億円以下の中小法人の場合

法人税・住民税・事業税の概算計算例

会社の税引き前当期純利益が900万円の場合の法人税・住民税・事業税の概算納税額を算出してください。
【解答】
219.28万円
【解説】

  1. 年400万円以下の部分

    400万円×21.42%=85.68万円

  2. 年400万円超~800万円以下の部分

    (800万―400万円)×23.20%=92.8万円

  3. 年800万円超の部分

    (900万円―800万円)×33.80%=33.8万円

  4. 概算の決算時の納税額

    85.68万円+92.8万円+33.8万円+7万円=219.28万円

まとめ

決算が終わりちゃんとした納税額を計算しようとするとやはり2か月ぐらいかかってしまいますし、税理士に頼まないとなかなか計算できません。

ただ、概算の納税額であれば、上記の計算式で一瞬で計算できます。

中小企業では、資金繰りを考えて行動することが非常に大切になりますので、早め早めに納税資金を確保するためにも計算してみることをお勧めします。