この記事の対象者 所要時間
  • 個人事業主で自動車の使用に関係する経費について知りたい人
  • 法人の自動車の使用に関係する経費の取り扱いを知りたい人
10分




ガソリン代・自動車税・保険料等は経費になる

個人事業主であれ法人であれ、営業に回る時や、商談に向かう時など自動車を使う機会は多いのではないでしょうか?

自動車を事業のために使用しているのであれば、自動車の利用に関係する費用も当然経費に計上することができます。

例えば、日常的に発生する自動車利用に関係する費用は以下のようなものがあります。

  • ガソリン代
  • 自動車税
  • 自動車保険料
  • 車検費用
  • 修理費用
  • 洗車費用
  • 駐車場代
  • 高速代

事業のために使用していれば、これらの費用は車両費という勘定科目で経費に計上することができます。

もしくは、ガソリン代・高速代を旅費交通費、自動車税を租税公課、自動車保険料を支払保険料、修理費用を修繕費…などとばらばらの勘定科目で経費計上することもできます。

いずれにしても、経費計上できることには変わりありませんので、好きな方を選択すれば良いことになります。

ただ、一度用いた勘定科目は次回以降も同一の勘定科目で処理しなければなりません。ガソリン代が前年度は旅費交通費に計上されていて、当年度は車両代に計上されている…ということはダメです。また、同じ年度内で、仕訳を計上する時々でガソリン代を旅費交通費と車両代のどちらかに計上するということももちろんダメです。

勘定科目については、明確に意識することが少ないので、旅費交通費と車両費が混ざってしまうことは結構多いです。期末を迎えて前年度と当年度を比べると異常値がでてしまうこともあるので気を付けてください。

経費計上という点では間違っていないため税金上の問題はありませんが、見る人によっては、決算の計上額を操作している印象を受けるので、あまり好ましくありません。

自動車利用でも経費にならない費用もある

自動車に関係する費用でも経費に計上できないものもあります。

代表例としては罰金や科料に関するものです。以下に2つ例示をあげておきますので確認してください。

駐車違反で罰金を支払いました。経費になりますか?
駐車違反の罰金は経費になりません。

ただ、レッカー代とレッカー後の保管費用は罰金でも科料でもないので経費になります。非常に誤解されている方が多いです。

スピード違反で罰金を支払いました。経費になりますか?
交通違反の罰金なので残念ながら経費になりません。

法人の場合の社用車や個人事業主で仕事で自動車を使用中にスピード違反であっても経費にはなりません。

新規法人設立前後の自動車の名義についての注意点

個人事業主の場合は自動車の名義についてそれほど気にする必要はないでしょうが、法人の場合は注意が必要です。

個人事業主としての事業が大きくなったため、新しく法人を設立して今までの事業を拡大していくことはよくあります。その場合、なるべく早く自動車の名義を法人名義に変更した方が無難です。

勿論、自動車の名義が個人名義でも、事業で使用するのであれば、税務は実質で判断されるので社用車として認められるでしょう。税務署も個人事業主が法人成りした時点で納税者がすでに保有していた自動車については、個人名義であっても、ある程度経費計上を許容してくれるでしょう。

ただ、そのあとに自動車を買い換えて、それでも個人名義だと社用車として実態はないと考えられて社用車にかかる経費を否認されてもおかしくないでしょう。

個人事業主のマイカー使用について

個人事業主でマイカーを事業用に使用している場合も多いでしょう。その場合、プライベート使用分は経費から除外しなければなりません。

高速代や駐車場代などは、プライベートか事業用かは分かり易いのですが、ガソリン代や車検費用など多くのものは事業用かプライベート用か分けるのが難しいです。その場合は合理的な基準で全体額を按分して事業用部分の経費を算定することになります。

合理的な基準ですが、はっきり言うと誰にも分かりません。20%ならOKで50%ならダメと言う人もいますが、そんな基準はどこにもありません。

ちゃんと、税務署を説得できるストーリーがあり、それが合理的ならば、そのストーリーに沿った比率にすればよいだけです。ストーリーが弱い場合はあまり積極的な比率にしない方が無難でしょう。

これはあくまで私見ですが、事業を行っている限り、もっと重大なグレーゾーンの議論は必ず出てきます。そこで、ちゃんと意見を通すためにも、そこまで大きな影響のない合理的な比率はある程度保守的に考えた方がよいでしょう。