この記事の対象者 所要時間
  • 65万円の青色申告特別控除を受けるのが大変だと思っている人
  • 10万円の青色申告特別控除を受けている人
  • 白色申告で青色申告に変更することを検討している人
10分




青色申告特別控除の概要

日本の所得税は、納税者が自ら所得税法に従って税額を計算し、納税するという申告納税制度を採用しています。

1年間に生じた所得金額を正しく計算し、申告するためには、収入金額や必要経費に関する「日々の取引状況」を記帳し、それを証憑として保存しておく必要があります。

「日々の取引状況」を記帳し、保存しておくことは煩雑なので、そのご褒美として、納税額に有利な取扱いが受けられる制度があり、これを青色申告制度と言います。青色申告制度は、 不動産所得事業所得が生じる人を対象にしています。

青色申告特別控除の概要

青色申告者には様々な特典があるのですが、その中の一つに所得金額から一定額を控除することができる青色申告特別控除という制度があります。青色申告特別控除を受けるためには、「日々の取引状況」を記帳することになるのですが、少し大変です。

そこで、どこまで正確に記帳をするかを納税者に委ね、その結果で10万円65万円の2つのうちどちらかの控除を受けられることにしています。

10万円控除と65万円控除の具体的な違い

青色申告特別控除で10万円控除を受ける場合と65万円控除を受ける場合の記帳の違いを具体的に見ていきましょう。

特別控除額 記帳がどこまで必要か
10万円控除
  • 簡易簿記(単式簿記)に従えばOK
  • 収入と必要経費をまとめた帳簿があればOK
65万円控除
  • 複式簿記による記帳が必要
  • 現金主義は認められない
  • 貸借対照表を作成する

10万円控除の要件

10万円の控除を受けるためには、単式簿記に従った帳簿、つまり家計簿の延長上のような帳簿を作成すれば良いことになります。

収入と必要経費をまとめた帳簿とは売上と経費の集計表を作るイメージです。売上と経費ごとに取引日時、金額、簡単な摘要(得意先や仕入れ先名など)を記帳していくことになります。

65万円控除の要件

65万円控除は控除金額が多くなるので、企業でも採用されている複式簿記に基づいて記帳を行わなければならなくなります。

また、貸借対照表という資産と負債を管理するための書類を追加で作らなくてはなりません。

現金主義とは現金の動きがあった時点で仕訳を行うというものですが、65万円控除では認められていません。企業でも採用されている、現金の動きはなくても取引が発生した時点で帳簿に記載する発生主義を採用しなければなりません。

結局10万円控除と65万円控除どっちがいいの?

65万円控除に比べて、10万円控除の方が手間がかからなそうに見えますが、手間はあまり変わりません。

65万円控除の方が貸借対照表を作る分だけ手間は多くなりますが、慣れてしまえば、年間で1時間~2時間程度の作業量の増加でしかないでしょう。最近は弥生会計などの会計ソフトの進化により本来手間が多くなるから分けた10万円控除と65万円控除の垣根がほとんどなくなっています。

弥生会計などの会計ソフトに従えば、65万円控除の要件の複式簿記による記帳と貸借対照表の作成は10万円控除の記帳と同じように簡単にできてしまいます。

それでも論点が残ってしまうのは、65万円控除では現金主義は認められないというところです。

ここについては、最低限、当期が終わった後で現金を受け取っていなくても、当期中にサービスを提供していて売上に計上しなければならないもの先に必要経費を支払ったけど翌期以降にサービスの提供を受けるので必要経費から除外しなければならないものを見つけて調整してやることがポイントです。

きちんと考えると現金主義からの脱却は非常に難しいですが、この売上と必要経費の2つの調整さえ間違わなければ、ほぼ納税額は正しくなります。

以上の状況を鑑みても、青色申告特別控除で10万円の控除を受けるよりは65万円の控除を受けた方が良い状況です。

はっきり言いますと、弥生会計を購入すれば、青色申告で65万円控除を受ける記帳することはだれでもできてしまいます。

ただし、不動産事業だけを営んでいて、5棟10室以上の室数を所有していない人は最初から65万円控除を受けられないので、手間が少しでもかからない10万円控除を選択することになります。

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青色申告特別控除だけでも最低10万円程度の節税対策になります。それが会計ソフト代1万円程度でできてしまうので間違いなく会計ソフトを購入することをお勧めします。

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    ・やよいの青色申告を勧めて青色申告をできなかった人は会計事務所的には残念ですが今のところいません。

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    ・簿記・会計知識に自信がない人にはやよいの青色申告より少しだけわかりやすい作りです。